[ウィッチブレードのひとりごと]
エルガディンの調査報告書
1:はじめに(調査目的) ダイアロス各地には様々な時代に様々な民族(文明)によって建てられた建造物が分布している。しかし一部を除き、個々の建造物がいつ誰によって建てられたのかは必ずしも明確ではない。 この研究では、ダイアロス各地に分布する様々な建造物を調べ、それぞれの建造物の特徴を明らかにすることを目的とする。地域や建設年代ごとの建造物の特徴を明らかにし、ダイアロスの建築技術の変遷を明らかにすることが最終目的となる。 今回は、ネオク全域に分布するエルガディン勢力による建造物の調査を行った。その結果を報告する。
2:調査地域 今回調査したのは、ダイアロス島の南東部に位置するネオク山全域・ネオク高原全域・イルヴァーナ渓谷東部域である。これらの地域はエルガディンの勢力化にある。今回の調査範囲に分布する、エルガディン勢力により建築されたと思われる建造物の特徴を「エルガディン:ネオク様式」と呼ぶことにする(図1)。ネオク山アルターとその周囲の建造物は、明らかにエルガディンの建造物では無いと思われるので、今回の調査対象からは除外した。 以下にそれぞれの調査地域の特徴を述べる。
2-1:ネオク山中央 エルガディン勢力の長であるキング・オラージュがいる。高低差の激しい地形にトンネルを掘り、周囲と連結している。未完成の建物や掘削中のトンネルが見られることから、現在も建設が進んでいるように思われる。
2-2:ネオク山闘技場 すり鉢状の地形に横穴を掘り、対人戦闘の練習場を設置している。火口のような地形にも思えるが、詳細は不明。ネオク山中央とはトンネルで連結。
2-3:ネオク城門 ネオク高原北西部に位置する。竜の頭にも見える天然の巨岩を利用した門。二つあるネオク山方面への入り口のひとつ。門を閉じればネオク山は天然の要害と化す。
2-4:ネオク・ラング ネオク高原の北東部に位置する。エルガディン勢力の商工業の中心地であるが、テントが主で建造物と呼べるようなものは少ない。
2-5:烽火台 ネオク高原中央部に点在する塔のような建物。烽火台か見張り台かその両方か、用途の詳細は不明であるが、ネオク高原南部で異変が起きたとき、それをネオク山に知らせる役目があると思われる。ここでは烽火台と呼ぶことにする。
2-6:飛竜口 ネオク高原南端、飛竜の谷への入り口に存在する壁。飛竜の谷もエルガディンの勢力範囲と思われるが、建築様式の特徴がネオクとは明らかに異なるので、今回は扱わない。
2-7:ナジャの祭壇 イルヴァーナ渓谷東部に存在する。巨大な竜「ナジャ」を呼び出すための施設。
2-8:リゴスの城壁 イルヴァーナ渓谷東部に位置する。エルガディン勢力の西限にある建物。ドラキア(ビスク)勢力のネオク山への侵攻を防ぐために作られたと思われる。