[セレナイアの手記]
ネオクに来てから3か月くらいたったのかな。 ここでの生活にはすっかり慣れた。
でも、人々に触れあえば触れ合うほど 歴史を知れば知るほど、私と彼らの間の溝が深まっていく気がする。
悔しさをバネに、前に進むことは必要だと思う。 けど、憎しみを共有することはできない。
ビスクに帰りたい。 その思いだけは、くみ取っておこう。
早朝、長いことお世話になった宿の主人にお礼を言って 部屋替わりのテントを引き払う。 そういえば、最初にここに来たのも空が白む頃だっけ。
今度は、アルターは使わずに歩いてビスクに帰ろうと思う。 エルガディンの人達にとって、追い出されたビスクまでの遠さを実感したいから。 野宿することも、覚悟しなきゃね。
07:00 - ネオク・ラングの竜神像を出発
急ぎの用事はないから、荷物を背負った商人と同じように 走らず、なるべく踏み固められた道を通って、魔法も使わない。 モンスターにも近寄らずやりすごしましょう。 魔法使いの私は体力もあまりないから、無理せず休みながら。
07:40 - 裁縫ギルド「テクス・エンド」に到着
魔法の靴がすり減っちゃうともったいないから。 丈夫な革靴を買っておこう。
08:30 - 鍛冶ギルド「グロム・スミス」に到着
さすがに、必要なものはないかな。
09:50 - ネオク高原とイルヴァーナ渓谷の境目に到着
途中に寄り道をしたけれど、3時間もかからなかった。 この先にある竜の祭壇で、少し休憩しようかな。
10:30 - キャプテン・リゴスに挨拶
対反乱軍の鎮圧部隊を指揮する隊長さんに挨拶をする。 休憩しながら、なるべく安全な道を教えてもらった。
12:00 - ドワーフの村に到着
竜の祭壇から山道をひたすら下っていくと谷底に川があって その川沿いには、ドワーフだけが暮らす村がある。 よそ者に友好的とはとても言えないのだけど 穀物や果物なんかの豊な畑が広がっていて 景色を見ながらお昼ご飯を食べるにはぴったり。
13:00 - ドワーフの村を出発
14:00 - 高台の砦に到着
ドワーフの村から、今度はひたすら登っていくと 石を積み上げた小さな砦がある。 砦と言っても人はいなくて、コボルト達がいる。 ドワーフ以上に友好的でない彼らに近づきたくはないから 離れたところで少しだけ休憩しましょう。
山道が終わって、なだらかな丘陵地帯に入った。 ここはもう、ビスクに通じる道があるのだけど 意外と時間がかからなかったよね。
16:30 - ライオンの群れに遭遇
川沿いの道をひたすら進むと ライオンがたくさんいる場所に出る。 たてがみのあるライオンと、ないライオンがいて たてがみのあるほうは、大陸から来たっていう噂がある。
17:20 - アマゾネスの橋を渡る
丘を登り切ったところにある高い石造りの橋を渡る。 ライオンからずーっと上り坂だったから、私の足が悲鳴を上げる。 がんばって、もうすぐだから!
18:00 - ビスク東城門に到着
野宿どころか、明るいうちについちゃった! この城門で歴史会に参加したのが とても昔のことのように思えてしまう。
19:00 - ビスク中央エリア
とにかく、ふかふかのベッドで休みたい。 やっぱり回復魔法の勉強もしないと...