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エルアン文明研究会

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Page032 ガルム回廊調査記録:夜闇の中で

[カザヒシのメモ帳]

危なかった。あと数秒遅れていたら殺されていたかもしれない。

ついさっき、洞窟のあたりに、人の気配を感じた。 虎に見つからないように洞窟の中を覗き込むと、そこには人影があった。 黒い装束を身にまとったその姿は、どうやら『忍者』のようだった。 忍者の一人がこちらに顔を向けた瞬間、即座に崖をよじ登って身を隠して正解だった。 相手が忍者では、まっすぐ距離をとっても追いつかれるか、何を投げつけられるかわからない。

それにしても、彼らは一体何者だろう? 一体いつからあそこに、どこからやってきたのだろう? 全く気付けなかった。 崖の上からあくまでも慎重に中の様子を探る。微かな声、足音、中にいる数は決して少なくない。 十人、それ以上はいるかも? 下手に近づいたら……私は五秒も生きられないだろうなぁ。

[caption id="attachment_746" align="alignnone" width="300"] 洞窟内の想像図[/caption]

息を殺しながら、長い間崖の上に身を隠していると、いつの間にか気配は消えた。 恐る恐る覗いてみても、もう誰もいない。 あー……怖かった。

一体彼らは何者で、どこから来てどこへ行ったのか、さっぱりわからないけど…… とりあえず今は殺されなくて良かった。

念のため洞窟に入って中を確認したけど、やっぱり洞窟には誰もいなかった。 けれど、洞窟から出た時、夜闇の中であの橋の上に人影があるような気がした。 近づいてみると、透けて見えるその人影がこの世のものではないということに気付いた。

橋の上には一人の女性、の幽霊がいた。こちらから見ると背を向けている。 彼女は一体、どうしてこんなところで……そんな姿になっているのだろうか?

そうだ、以前知り合いの剣士にこんな聞いた話を聞いたんだ。

「ガルム回廊で超凄腕の幽霊に殺されちゃってさー。 . 橋のとこに誰かいるなーって気づいて、近づいて行ったら幽霊だったんだけど。 . とりあえず話しかけようと思ったら、問答無用で破壊魔法撃ってきて…… . 慌てて応戦したけど、もう超強いの。達人レベルの魔法ガンガン撃ってくるんだもん」

きっと、あの子がそうなんだ。 話を聞こうだとか、正体を探ろうだなんて考える前に、思い出せてよかった。 きっと彼の二の舞になるだろうし……しばらく息を殺して幽霊を見張ってみる。

日が昇るころ、じっと動かず橋の真ん中にいた彼女の姿は煙のように消えた。 やっぱり幽霊、なんだよね? 賊が出るとは聞いてたけど、忍者は出るし幽霊は出るし……。

夜のガルム回廊は、私の知らないガルム回廊だった。 やっぱり私はまだまだ未熟ってことか。 橋の周辺は一通り調べた、なんて気になっていたけど、橋に現れる幽霊すら見落としていた。 橋の周辺だけじゃダメだ。このガルム回廊全体をしっかり調べなくちゃ。