(ダイアロスでは、「ゾーン」と「エリア」はほぼ同じ意味で使われています。私も特に理由がないまま両者をごっちゃにして使ってきましたが、混乱を避けるため今後は「エリア」に統一することにします。)
1.エリア境界調査の大切さ ダイアロスの標高調査では、「エリア境界の連結の仕方」が問題になります。
エリア内の2地点の高度差は、測量によって2地点のY座標を求め、両者を引き算すれば厳密に求まります。 標高は「海水面を基準にした高さ」なので、海を含むエリアでは標高を簡単に求めることができるわけです。 しかし、海を含まないエリアで標高を求めるのは、それほど簡単ではありません。 というのは、エリアによって座標の原点が異なることがあるからです。 ダイアロス全土で座標の原点が共通していれば問題はありませんが、不幸なことにそうなってはいないのです。 なぜこのようなことが起こるのか、詳しいことはわかっていませんが、私たちはこの観測事実を受け入れなければならないでしょう。
では、エリア境界をまたぐ2地点の高度差は、どのように求めればよいのでしょうか? エリア移動によって標高が増えたり減ったりしないのであれば、単純に座標の足し算引き算で標高差を計算できるはずです。 しかしエリア移動で標高の増減があるのであれば、エリア境界をまたぐ2地点の標高差は厳密にはわからないことになります。 したがって、エリア移動で標高にずれが生じるかどうか、エリア境界の様子を調べることが重要になるわけです。