[元銃弾販売員Ctanaの日記]
「エルアン文明ですか?」 この島に来て2年半。売り子をしているだけの毎日からあちこち出かけるようになったとはいえ、決まった場所で狩りをする以外ほとんど街の外へ出ない私には、エルアン文明と言われてもどういうことなのかピンとこなかった。
「なんだか面白そうよ」 と教えてくれたのは、いつも死体の引き寄せを頼んでいる賢者さん。 先週あった勧誘イベントを見に行って知ったのだそうだ。
エルアン文明研究会 略して「エル研」 どんな変わった人たちが集まっているのかと少し不安に思いながら、ビスク東からレクスールへ出る門のところへ向かった。 集まっていたのは、遊びに出かけたときに何度か見かけたことのある人たち。少しホッとする。
今日のテーマはオーガについて。 オーガとはどういう人たちなのか。
もともとネオク山の銀行前で銃弾を売っていた私は、食べ物屋のロザリーさんなら顔見知りだ。 エルビンにあるオーガの村にも行ったことがある。 とはいえ、オーガについて考えたことなどなかった。
スローリムのオーガとエルビンのオーガは同じなのか違うのか。 確かめるためにスローリムへと向かった。
スローリムのオーガ達をじろじろ眺めながらあれこれお喋り。 オーガ村にトウモロコシを採りに来ていた人に、この人たちは何者だろうと怪しまれながらしばらく観察を続ける。
どうやら、ここのオーガとエルビンのオーガは同じ種族みたい。 街の中に居るオーガも、元は同じなのだろう。 という結論が出たところでビスク東へ戻る。
楽しい時間はあっという間で、1時間などすぐ過ぎてしまった。 週に2回しかないのも物足りないが、おなか一杯食べるよりももう少し食べたいなと思うくらいのほうがお料理は美味しいものだ。 もう食べられないというほど食べてしまっては、せっかくのご馳走も魅力を失う。 週2回1時間ずつというのは、丁度良い時間なのかもしれない。
そろそろお開きという頃になって、ここを教えてくれた賢者さんからもらっていた頭の上のタグをはずした。
「仲間に入れてもらうわけにはいきませんか?」 と申し出ると、こころよく承諾してもらえた。 ダイアロスを歩き回る楽しみがこれでまた1つ増えた。次は土曜日。どこへ行って何を調べるのかな。
2018/6/5