本サイトはMMO「Master of Epic」の非公式ファンサイトです。
サイト内の内容はプレイヤーが独自に想像、考察した内容を含み、「Master of Epic」公式のものではありません。
また、本サイトに記載されるスクリーンショットなどの画像や
ダイアロスの世界観・固有名詞などについて以下の著作権上の注意をご確認ください。

(C)MOE K.K. (C)Konami Digital Entertainment 株式会社MOE及び
株式会社コナミデジタルエンタテインメントの著作権を侵害する行為は禁止されています。

エルアン文明研究会

毎週火曜日・土曜日 23:00~ Pearlサーバー レクスール城門南の小部屋 で開催中
誰でもお気軽にお越しください!

ダイアロス不死考 青の章 ~DIAROS STRANDING~

ダイアロス不死考 青の章
~DIAROS STRANDING~
文責:きみえ12号(ちょいすけ)

ダイアロス島神秘の島
ここでは死者が正しく弔われなければアンデッドが発生します。
彼らは腐肉、骨、霊体など生命であった残滓を残しながらもマトモとは言えない状態で駆動しています。霊体と言えばプレイヤーキャラも物語の初めに一度死に、甦えされ、今では死ねば霊体と化し崩れた身体を回収に向かうアンデッドと化します。
この考察では彼らアンデッドを駆動するモノを「不死性」と呼び、その根源に迫ってみたいと思います。

ダイアロスで死に精通している者と言えば、プレイヤーキャラに死にまつわるサービスを提供し、場合によってはこの世を彷徨う魂の葬送の役も受け持つ、マブ教。
まずはマブ教に関わっている上位アンデッド、ムトゥーム墓地に現れる馬に乗った骨、
デスナイトの在り様から見てみたいと思います。
その中でも初めに注目するのは、馬、です。変わった視点と思われるでしょうが、なぜ馬なのか?なぜデスナイトはライダーなのか?
その問いかけは、彼らが居たはずの彼方への呼びかけに他ならないからです。

~冥界の使者、ダイアロスの馬~

ダイアロスに野生の馬はいないようです。
少なくともプレイヤーキャラの活動範囲では確認出来ません。ダイアロス島が存在するmoe星を見渡せばキ・カ大陸には馬が存在し、ドラキア帝国到来時にダイアロスに持ち込まれました。ビスク東門を出た所にドラキア騎兵フラビエが乗騎と共に駐屯しており、ここでキ・カ大陸の話しを少し聞く事が出来ます。warageではビスク騎兵隊が編成されている事からも、preビスクはダイアロスで馬の繁殖を成功させどこかで育成しているのでしょう。しかし行商の拠点かつ大型草食動物の飼育設備のあるエルビン村でさえ馬を見かけない事から民間には流通していないと見え、preでの馬の利用はあってもごく僅かなようです。

では馬はダイアロス島民にとって知られていない存在かと言えばそうでも無いはずです。
死を知らぬ者にとっては不吉の象徴。
死を学ぶ者にとっては召喚魔法の頂点。
冥界からの使いデスナイトの乗騎として、馬はダイアロスでそれなりに知られているはずです。

プレイヤーキャラがペット化出来る種族に目を向ければユニコーンやナイトメアなどの馬が存在していますが、これらは幻獣であったりデュラハンの乗騎であったりと生半な冒険者では目にする事すら不可能です。
ペットの中で馬に関わる者は馬の姿をしている者だけではありません。死神の幼女であるメアもその名は馬に縁を持ち、メアの姉妹神であろう冥神アルはデュラハンやナイトメアと同じく雷を操る能力を持ちます。

冥界とはまた黄泉とも呼ばれ、時に若き神や古い英雄は冥府に降りて雷を目にします。
それは古い神の権能であった天を砕く雷霆であったり、死せる太母神の身体に湧く雷神の幼生たる蛆であったり。
雷は魔的属性としては風、本来なら天に属するであろう力ですが、デュラハンやナイトメアなどの冥府に属する者達もが雷の権能を持ちえるのは、雷が時に地に落ちるモノである所以かも知れません。

馬はダイアロスの神話の世界に存り、異界、とりわけ冥界からやって来る者なのです。

~デスナイトの加護~

ダイアロスに住む者の中には神々からの加護に関わる種族がいます。
それぞれの種族にどの神が縁深いかは、倒した時に増減する加護と落とす箱の種類から推し測る事が出来ます。中には複数の神から加護を受けているらしい種族も居て、ムトゥームに現れるデスナイトも複数の神に関わりがあるようです。

デスナイトを倒せば、
奈落の神ゲオと生命の神ユグの加護が減少
し、彼らはこの2柱の加護を受けている様に見えます。また落とす箱はゲオの箱でありゲオの加護が強いようです。逆に
上昇するのは知恵の神フェンネの加護。
フェンネに関わるであろう者、すなわちフェンネの箱を落とす者は魔術や機械といったいわば技術に関わる者達であり、生命や死と言った神秘の領域にある事象とは相性が悪いのでしょうか?

これらの事柄からデスナイトとその加護神との縁を掘り下げてみます。

奈落の神ゲオの箱はデスナイトの他、ほとんどのアンデッドが落とす箱であり、また生命ある者でも暗闇に属する者が落とす箱です。アンデッド達は陽の下ではダメージを受けたりマブスキルによるバフの効果が落ちたりと活動しにくいようで、アンデッドは闇にまつわる事柄を司るであろう奈落の神ゲオの加護により活動している事は雰囲気からは納得が行きます。
しかしアンデッドであるデスナイトが、その呼び名に生命を冠するユグ神の加護も持ち合わせているのは一見しては不思議な事です。

少し生命の神ユグに縁のある存在を追ってみましょう。
生命の神ユグと言えば、エイシスケイブに縁のあるイクシオンを倒す事により、
生命の神ユグと森の神ミトヤの加護
を失います。
イクシオンが落とす箱はユグの箱であり、ユグ神の加護をより強く受けているようです。対してイクシオンを倒すと
力の神ソレスの加護が上昇
し、ソレスとユグ、ミトヤとの関係がわずかに覗きます。

ユグの箱を落とす者はイクシオンを含めて水に関わる者がほとんど。加護や箱の繋がりを観るところ、7の神々はその名が現す権能以外にもいくつかの事象を司っている様であり、ユグ神はまた水を司る神でもある様です。

水。
生命の神ユグに水にまつわる事柄を見出す事で、デスナイトのユグ神との縁がにわかに見えて来ます。大量の水は世界を断絶させますし、水は深淵を備える属性でもあり、奈落に通じる面もあるからです。

水は、生と死の世界を別ち、水を渡り現れる者はある種の不死性を持つ。

そう言った水と不死性が絡んだ世界観は古今東西、枚挙に暇がありません。
生の世界と死の世界を別つ、三途の川。
人に不死性を与えるはずだった神水、変若水
死者が流れ着く、彼岸。

ダイアロスにおいて神秘を象徴するのはアクアロッドなどに見られるようにそれは水であり、神秘魔法の頂点とはライトニングブレイドや神の雷といった雷魔法です。
それもそのはず、雷は嵐によって水とも強く結び付き、嵐はダイアロスと外の世界を断絶させ、冥界に在る者には雷の権能を有する者も多かった。
ムトゥーム地下墓地の意匠を見渡せば最上層と最深部中央大墳墓は堀により囲われ、一部の墓碑に刻まれるのは魚の姿。ここには、水が生と死の世界を別つ世界観が如実に表されています。
ならば馬に乗って現れるデスナイトの持つユグの加護、それは冥界への水先案内人としての任か、あるいはそれゆえに授かった現世での超越的な生命形態「不死性」そのものではないでしょうか?

~狭間の地、ミーリム海岸~

ユグの加護を持つアンデッドはムトゥーム墓地のアンデッド以外にミーリム海岸にも現れます。そう言えばプレイヤーキャラも、幾たび死のうと心が折れぬ限り復活する、ある種の不死者。そのプレイヤーキャラが流れ着くミーリム海岸にも、不死性に繋がる何かがあるかも知れません。
不死性の探求、次はミーリム海岸に視点を移してみましょう。

プレイヤーキャラはイルミナからの使命を受けながらも、ダイアロスを包む嵐に果て水没しました。しかしミーリム海岸にてモラ族の秘術とやらで新たな肉体を得て蘇生し、ソウルバインドと呼ばれる現象によりある種の不死性を利用します。

不死と言う現象は、霊的、呪的あるいは魔的な側面では水とも関わりがある様でした。そのため海と嵐を渡りダイアロスに辿り着いたプレイヤーキャラの持つある種の不死性は他のアンデッドにも見られる普遍的なモノである様にも見えます。
モラ族の秘術とやらも、あくまでmoe宇宙の法則が許す現象の一つなのでしょうか。

さらに水にまつわる不死性を裏付けるかの如く、ミーリム海岸より現れし不死者はアンデッドとプレイヤーキャラだけではありませんでした。
ミーリム海岸に現れた、崩壊した肉体や霊体で動く者達とは違う形で不死性を発現させた者、次は彼らが考察対象です。

~不死虫、ヘズラー~

12日間戦争の後、ビスク市がドラキアの手に落ちて間もない頃に、ミーリム海岸にヘズラーと呼ばれるクモの大群が押し寄せました。
この時はアクセルの指揮の元に撃退されたそうですが、ビスク北西で過去の出来事を語るジョーによれば肝心のクイーンは討てなかったそうで再び襲来する危険がある様子。
かくしてプレイヤーキャラは破滅の運命を断つべく8年前のヘズラー襲来の時に介入し、クイーンヘズラー討伐に向かいます。

、、、そして見事クイーンを討伐した者は、ある事実を知る事になります。

ヘズラーの心臓

[忘れた頃に脈打つ、不気味な心臓]

そう。
このクイーンヘズラーもミーリム海岸に流れついたプレイヤーキャラ同様、ある種の不死性を持っているのです。
この心臓もついうっかり捨ててしまうと大変な事になりそうです。

海からは全てがやって来る
ヘズラーが不死性を得た縁、これを辿りるために少し虫について調べてみましょう。どうやらダイアロスの虫の活動にも魔法は深く関係しているようです。

精霊を使役する、強化魔法

強化魔法にまつわるテキストを確認すると多くの魔法が精霊の力を借りている事が読めます。その最高位魔法もエレメンタルアーマーとウィスプに変身するトランスフォーム、たしかに強化魔法は精霊と縁が深い魔法のようです。
またマブ教の関係者によると、死の魔法は強化魔法から派生した魔法体系だそうです。
強化魔法も低位魔法では敵にネガティブな効果をもたらすものが目立ち、死の魔法はさらに魔法熟練をも極める事でエレメンタルブレイクを使用出来ます。
なるほど、死の魔法はネガティブな精霊を使役したり敵に加護を与える精霊の活動を妨げるような技術を含んでいるようです。

また強化魔法は召喚魔法にも深い関係があり、リーコルエレメンタル、リーコルマーシーライトなど強化魔法を修めた召喚士は精霊を具現化させる事が出来ます。
興味深い事に、強化複合召喚魔法の難易度が低い魔法には虫を呼び出して使役するリコールインセクトがあります。リコールインセクトは珍しい虫しかドロップしないのですが、上に挙げた精霊を使役するリーコルマーシーライト、これは何種類かの虫もが落とします。
さて、リコールインセクトは術者の力量次第で召喚出来る虫の種類が変わるのですが、初歩的な段階で召喚出来る虫の種類は不思議な事にフロストスパイダー、水の特性を持つ蜘蛛です。ここからは強化魔法とヘズラーの間に何やら縁があるようにも見受けられます。
使用触媒と言う点から見ると虫や精霊を使役する強化複合召喚はペーパードールを用い、アイボールを用いて腐肉や骨、悪魔や使役する正統マブ系召喚とは系統が違うようにも見えますが、強化複合召喚で最もハイレベルな魔法はサモンオルタードモンスター。アイボールを用い、複数の人体を繋ぎ合わせたかのような容姿のアンデッドであるコンバインを召喚する魔法です。
どうやら強化魔法は、虫以外にも死に繋がる要素が含まれているようです。

強化魔法と言えば、イーゴに乗っ取られる前には悪魔崇拝をしていたらしいマブ教前身団体の司祭達は強化魔法を高度に修めており、マブ系複合シップ装備を得るクエストでその効果を確認出来ます。今でこそわかりやすい死の形を広めるマブ教ですが、かつてはより広い視点で死を捉えていたのかも知れません。
ミーリム海岸には通称拝火教とも呼ばれる異端者が儀式めいた行いをしており、それはスコーピオンキングの発生、ひいては強化魔法系複合召喚と何やら関わりがありそうです。彼らが何の異端かは判明してないのですが、虫を祀る異端者達も死を探求する一派であるかもしれず、倒すとマブ教の信頼度が上昇するあたりその教義はマブ教と競合し死の解釈を違えるゆえの敵対関係なのかも知れません。

虫の不死性。ここミーリム海外にはやはりアンデッドの他にも不死性があります。

虫と精霊、精霊と強化魔法、プレイヤーキャラとヘズラーの縁、そして強化魔法に見え隠れする、死との縁。
奇妙な繋がりが覗いて来ました。

そしてさらにミーリム海岸の様子、ひいては水が多くある場所を観察してみると、見えて来るのです。
アンデッドと虫の他にも水に深く関わる者達がいる事が。

 

~Time of Predation/食餌の時~

ダイアロスにおいて、大きな竜が棲む場所には共通点が見られます。
それは、水。
大量の水が淀む場所には大きな竜族が住んでいます。
ミーリム海岸、難破船が流れ着く海流の淀みにミッシー。
カドゥス湖奥、地下水の溜まりにカッシー。
ゲオの大空洞、最深部地底湖にギュスターヴ。
そして氷原と化した未来のイプス峡谷にアイスドラゴン。

何故、水の淀む場所に大きな竜が棲むのでしょうか?水と竜には如何なる因果があるのか?
それを確かめるためにネオクちほー奥地、飛竜の谷に飛びました。

飛竜の谷はスカイドラゴン種の繁殖地であり、ここに駐屯するエルガディンではスカイドラゴンを軍竜とするためのテイムも行われています。この育成はプレイヤーキャラも実際に行う事が出来、その際に栄養価の高い肉が必要になるのですがもう一つ、この飛竜の谷のトレントがドロップする知恵の実と呼ばれる果実も必要になります。

何故、竜の生育に果実が必要なのでしょうか?それについては、ダイアロスの水についてもう少し詳しく見てみる必要があります。

まずダイアロスの生水は飲用に適しません。文明圏で販売される浄化済みであろう規格品のボトルや、水脈や生物の器官から直接採取された水分以外の生水は、加熱調理にすら使用されないのです。
この事からダイアロスの水には人の健康を害する何かが混じっていることは想像に難くありません。あるいはそれこそが不死性を発現させる何かでしょうか?
そして樹は水を吸い上げ、水に溶け込んだ成分を果実に集めます。ある意味では果実も水の淀む場所と言えなくもありません。

ダイアロスの果実は水が良いのか、滋養がある。
そう言う事でしょうか。

樹を経る事で水の澱みの人に対する作用は和らいでいるのかも知れませんが、古くはシスの天空竜もミトヤの大樹が実らせる仙果を求めました。
一度はpreイプス峡谷に育った世界樹が果実を実らせた時にも大量の千年竜が樹に惹かれて襲来しました。飛竜の谷にてスカイドラゴンを襲撃するサウザントドラゴンも、恐らくはスカイドラゴンが得た知恵の実の成分をスカイドラゴン諸共に摂取するつもりなのでしょう。

そうして育った竜の心臓は言わずと知れたリザレクトポーションの材料であり、ヘズラーの心臓と同じく不死性が発現します。心臓とは不死性を宿す臓であり、ドラゴンの心臓に宿る不死性は水にまつわるヘズラーの不死性とは源を同じく水とするのでしょう。

とは言え蘇生の恩恵を受けるのはプレイヤーキャラの肉体などの、すでに一定の不死性を得た生命だけかも知れません。と言うのも、生水が只人にとっては毒となる事もありますが、NPCに聞き込みをする限りではポーションや魔法で誰かを蘇生しようなどとは誰も思っていないらしく、またドラゴンの心臓やリザレクトポーションの店へ売却価格は二足三文であり、NPC経済において不死性を宿すモノの価値は認められていないようであるからです。
ゆえにこそ、マブ教やミーリム異端者は死の探求に人生を費やすのでしょうか?


虫と言えば悪の秘密結社レゾナンストゥエルブの生体兵器研究の産物の一つ、ミステリーラーヴァは虫の因子を含んだウィスプ体ですが、これの進化先には千年竜形態もあります。流石と言うべきか、その闇の科学は虫の進化を極めれば竜に繋がる事を一足先に解き明かしています。
古い人であるエルアン人、彼らはアレサンドラやナジャなどのネオクドラゴン型の竜と深い縁がありました。それは賢王の証に2竜の素材が使われている事からもわかります。
しかしエルアンの異端、ザハークも竜を使役しますがそれは千年竜型でした。
あるいはエルアン文明の技術はレゾナンストゥエルブの科学と並ぶほどだったのでしょうか?

ミーリム拝火教が虫を祀っている事は死の探求のみならず、古い竜信仰の名残りなのかも知れません。