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エルアン文明研究会

毎週火曜日・土曜日 23:00~ Pearlサーバー レクスール城門南の小部屋 で開催中
誰でもお気軽にお越しください!

見覚えのある景色

[元銃弾販売員Ctanaの日記]

その穴は、砂になかば埋もれた状態で口を開けていた。 石を正方形に組んだ入口からは、石で作られた階段が地中へと続いている。

「こんな砂の中に階段が・・・」 入口から薄暗い穴の中をのぞきこんで鍛冶屋さんが言う。

「砂に穴を掘ったのではなくて、元々あった穴の周りが砂漠になったのでしょうね。砂漠でこんな穴を掘るのは難しいと思うわ。まわりから砂が崩れてくるから、とてもこんな深い穴は掘れないのじゃないかしら」 と、這い寄って来る虫に魔法をかけて追い払いながら賢者さん。

背後にはさらさらと砂が流れ落ちる深い断層。身を乗り出してのぞいてみたけれど、真っ暗な亀裂の底はどうなっているのか全く見えなかった。

この石段の下には、“切り替えの間”と呼ばれる部屋があるらしい。 いつの時代に誰が作った物なのかは、はっきりわかっていない。また、なんのために作ったのかもわからない。 ただ謎を解いて部屋から出る。そうすることで先へ進む許可を得るのだということだった。

「ここが世界の中心だったころに、この地下への階段は作られたのかしらね」 石段を降りながら賢者さんがつぶやく。

「それとも、これが作られたのは、もっとあとの時代なのかしら」

階段を下まで降りると、そこは行き止まりになっていた。 行き止まりの壁の手前に、床に浮き上がった魔法陣が見える。 賢者さんにうながされて魔法陣の上に乗ると、別の空間に転送された。

広い空間。中央には燭台に灯された火が燃えている。 出口らしきところは、大きな扉で閉ざされていて、この部屋の謎を解かないと扉が開かないようになっているらしい。

いったい、誰がこんなものを作ったんだろう。 こんなものが作れる人たちとなると、私にはやっぱりあの人たちしか思い浮かばない。 古代モラ族、そして古代モラ族と共に居たエルアン人。

賢者さんが部屋に仕掛けられた謎解きをしてくれている間、部屋の中をあちこち見て回ったのだけれど、モラやエルアン人につながるような物は、私には見つけることができなかった。

 

謎を解いて部屋から出る。 降りてきた石段を登って地上に戻ると、さっきまでの砂嵐は止んで、砂漠の景色が遠くまで見通せるようになっていた。

上って来た穴のすぐ近くにある、砂が流れ落ちる大きな断層は、視界の端から端まで続いている。 どうやらこの断層は砂漠の端から端まで続いていて、こちら側と向こう側を隔てているみたいだ。

断層の向こう側にもこちらと同じような砂漠が広がっていて・・・。 と、そこで、私は断層のすぐ向こう側にあるものに目を止めて奇妙な感覚に襲われた。

そこにあったのは、ねじ曲がって傾いた石とも土ともつかない尖ったかたまり。 今初めて見るはずの、その砂漠から突き出た岩かなにかだと思われるかたまりが、私にはどういうわけか、どこかで見たことのあるものに思えたのだ。

これは、見たことがある。 どこでだったかな。でもここまで来たのは初めてのはず。以前1度来たときは、砂漠の入口から少し入ったあたりで引き返している。この塔のようなものをそのとき見ているはずはない。

その奇妙な形をしたかたまりを首をかしげて見つめていると、後ろから上がって来た賢者さんが私の様子に気づいて声をかけた。

「気が付いたようね。あれは、今、生命の檻と呼ばれている場所。そして、かつてはモラタワーと呼ばれていた場所よ」