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エルアン文明研究会

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良いコグニートと悪いコグニート 08(完)

[ウィッチブレードのひとりごと]

セレナイアさんの発表はまだ続いている。 でも、その内容よりも発表者のことが私は気になっていた。 この人はどういう人なんだろう? 私は改めて彼女の姿を見直した。

肩で切りそろえた銀髪は、長すぎず短すぎず。 意志の強そうな目をしているけど、決して険しそうな感じはしない。 その表情は、ほかのどのコグニートとも違って見える。 紺色の作業着っぽい上下は、飾り気はないが清潔そうだ。 何かの職人さんなのだろうか? 腰に作業鞄のようなものを下げている。 その格好は、発表会にふさわしい格好とはいえないかもしれない。 でも、私にはそれが逆に好ましく思えた。 この人なら信頼できるんじゃないだろうか?

やがて彼女の発表が終わり、会長が質問を求めると、たくさんの人が手を挙げた。 私も質問したかったけど、人が多いのでやめておいた。 たくさんの人たちが様々な質問をし、彼女は一つ一つしっかりと答えていく。 彼女の姿は自信に満ちていて、とても頼もしく思える。

その様子を見ているうち、私はこの人と友達になりたいと思った。 この人に私の話を聞いてもらいたい。 この人なら笑ったりせず、私の話を真剣に聞いてくれるだろう。

アルケィナのとてつもない野望を。 アルケィナの手先である黒い魔法使いのたくらみを。

そして彼女なら、私と一緒に黒い魔法使いと戦ってくれるに違いない。

おしまい