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エルアン文明研究会

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Page067 信じる神:奪い取った幸せ

[カザヒシのメモ帳]

ウォルフガング様の傍に立つ独りの男性は、ウォルフガング様との付き合いが長いらしい。 父であるジュネ様とも親しくしていたそうで、二人について、過去の話を聞かせてくれた。

「多くの民が ノア・ストーン を手に入れれば  誰もが幸せになれる! と、単純に信じて  ダイアロス島までやって来た、そして戦った…

 だが、ウォルフガング様は  途中で気づいたのだろう。

 自分達は、誰かの幸せを  無理やり奪おうとしているんじゃないか、と。

 奪い取ったモノの上に成り立つ幸せは  本当の幸せなんだろうか…と。

 人の血が流れているのだ、命が消えているのだ。  奪った幸せなんて…傲慢としか言いようが無い。」

かつての十二日間戦争について、彼は語った。 ダイアロスに乗り込み、神の愛を教え、ノア・ストーンの力で平和な世界を目指す。 そのために人を殺し、土地を奪う。それは即ち、そこにいる人たちの幸せを奪うこと。 そんな風にして奪い取った幸せを、享受することが出来ないと考えたのだ。

そう、ここにいる人たちもまた、『いなかった人たち』なのだ。 神の名の元、ノア・ストーンを奪う為に戦争することを、受け入れられなかった人たち。 その誰もが邪教に手を染め、ムトゥーム地下墓地へと行った訳ではなく、ここにもいたのだ。 マブ教徒のように別の神を信じるのではなく、神を信じること自体をを捨てた、というところだろう。

「未開の土地に住んで、神の愛を知らないというだけで  殺して良いという理由には、ならんからな…

 我らは、ここでこうして、戦いの準備を進めている。

 ビスクが、また同じ過ちを繰り返そうとするなら  われ等が、体を張って止めなくてはならんからな…」

武器や防具の店が充実していたのは、ビスクと戦う、ということも考慮されているようだ。 フォレスター達は、ここで戦いの準備を進めているのだ。 神の為と大義名分を掲げ、戦争を続けようとするビスクを止めるため、 かつて自分達が抱いた後悔と過ちを、他のビスクの人達が繰り返さないようにするため。

「私は、ビスクに残っている民を  愚かだとは思わないし、間違っているとも思わぬ。

 彼らは、ただ 長い夢を見ているだけ なのだ……

 ドラキア帝国という、強大な国家が見せてくれた  幸せな将来のビジョンに酔っている だけなのだ…

 少なくとも、私はそう考えている。」

この戦いが終われば、誰もがみんな幸せになれる。 そんな幸せな夢を見ることを、悪いこととは言えない。 もし本当にそうなるのなら、どれだけいいだろう。 けれどそれは……叶えることが出来る夢なのだろうか? その夢を叶えるために、一体どれだけの犠牲が必要になってしまうのだろう?