[セレナイアの手記]
銀行の仕組みに興味を持って、各地の銀行を巡ってみた。 大きな銀行には、たくさんの金庫が並んでいて いろんな金属の延べ棒や、宝石箱が綺麗に整理されて置かれている。
小さな銀行は金庫の数も少なくて、モノもあまり置かれていない。 （カウンターの裏も実は金庫が並んでるみたい）
大きな銀行でも、小さな銀行でもできることは同じってことは あの金庫に秘密があるのかな？ 預けたものを取り出せる魔法の金庫とか。
残念ながらそれは違うみたい。 田舎の銀行には金庫を置いていないところがあるし 並んでいるのも農産物や海産物ばかりで、宝石箱には会えなかった。
極めつけはこれ、無人の銀行代わりになってくれる箱。 少なくともこれは魔法の箱だと思うのだけど… 同じ魔法で、媒体は金庫でも、木箱でもいいとか？
ちょっと整理しましょう。 世界に一つしかないものでも 預けた場所と違う場所の銀行から取り出せるってことは やっぱり何かの魔法を使っているのは間違いないと思う。
私も転移の魔法を使えるけれど 身に着けているものや、周囲にいる人達を持ち物ごと移動できる。
銀行はやっぱりどこかに巨大な倉庫の役目を持つ中央銀行みたいなのがあって 各地の銀行で預けられた大量のアイテムを保管してるんじゃないかな。
引き出すときは、引き出す先の銀行の支店に魔法で転送すればいいし
同じ魔法がかかった箱なら、銀行員がいなくてもモノを預けたり引き出したりできる。
大きな銀行なら、金の延べ棒みたいに個々を区別しなくていいものなら その銀行にある在庫から払い出してるのかもしれないけれど。
じゃあ、どうやって「私の」預けたものを引き出せるんだろう？
銀行を使う時は、まず金庫の鍵を渡して… そう！鍵！ あたりまえだけど、まさにこの鍵が預けたものを区別する「キー」になってるわけね。 銀行代わりの箱にも、鍵穴がついてるのはそういうわけ。
じゃあ、鍵は誰が作るんだろう？ 銀行はどこでも、それこそ敵対している国同士でも共通で使える。 銀行組合は国とはちょっと違う組織で動いてるのかな？ モラ族が管理してるとか…うーん、でも迫害してる相手にそんな大事な役割を任せるかな。
とりあえず、今日はここまでにしよう。
