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エルアン文明研究会

毎週火曜日・土曜日 23:00~ Pearlサーバー レクスール城門南の小部屋 で開催中
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攻めるものと守るもの

[セレナイアの手記]

街灯について調べている私は、ビスクで一番それが多い場所、ビクトリアス広場に訪れている。 エルガディンの首都を攻め落とすために犠牲になった3人の英雄の1人 ホルテ様の銅像の前で、元兵士だという男性から話を聞いていた。

正直、街灯とは全然関係ない話だったけど 戦いから8年たった今でも、かつての上官に対して深い敬愛の念を表す彼の話に惹き込まれた。

英雄の犠牲は、当時のビスクの人たちにとっても大きなショックだったのだろう。 だからこそ、こんなにも大きな銅像を街の中心に建てたのかもしれない。

それじゃあ、彼ら英雄の雄姿を照らし続けるための街灯なんだろうか? でも、街灯の明かりではせいぜい銅像の足元しか照らせないように見える。 中央のイルミナ様の像は実際の炎を上げる松明を掲げていて 銅像を照らすという意味ではよっぽど役に立っている。

この広場には他に何もないし… あ、待って。そういえば中央の噴水の下に、地下水路への入り口がある。 ゴーレムがうようよいるし、もう日が暮れるから潜ってみる気にはならないかな。

ゴーレムっていうのは、魔法で作り出す動く人形のことで 動きは鈍いけど、腕力や耐久性に優れている。 ええと…あと、なんだっけ。 アルケィナで習ったはずなんだけど。 ちょっと図書館で復習しよう。

私は魔法使いギルド、アルケィナの本拠地で ビスクの国教、ラル・ファク教の教会でもあるラスレオ大聖堂に帰ってきた。 ここには魔法の教科書や、ダイアロスの古文書などが収められた図書館がある。

ゴーレムについての本は、これだ!

そうそう、きちんとメンテナンスしないと暴走することもあるんだよね。 地下水路にいるゴーレムなんかは、まさに野生化したゴーレムの典型だ。

すっきりして、聖堂を後にする私。 あたりはすっかり暗くなっているから、もう一度銅像がどうみえるのか確認しにいこう。

歩きながら、ゴーレムについても考えを巡らせる。 地下水路にいるそれらは、もとはといえばビスクの魔法使いが エルガディンの侵入を恐れて放ったものだ。

「防御にも攻撃にも使える、万能兵器ってところかな…」 おっと、我ながら物騒なことを口走っちゃった。

ふと、誰かの気配を感じて振り返る。 広場の木々から木の葉が舞い散っているだけだ。

…気のせいかな、聞かれてたら恥ずかしいよね。

もう少し、もう少しで何かがつながりそうな気がする。 私は星空の中に黒いシルエットで浮かび上がる銅像をしばらく眺めていた。